韓服：ハンボッ
韓服はチョゴリ（上衣）、パジ・チマ（下衣）で構成され、朝鮮半島の民俗衣装として2千年前から変わらず親しまれてきました。日本では「チマチョゴリ」として知られてますが、チマチョゴリとは女性の衣装を意味し、韓国では男性用（パジチョゴリ）、子供用（セクトンチョゴリ）を含め韓服（ハンボッ）と呼ばれます。朝鮮時代中期頃まで、韓服は白を基調とすることが求められ、それ以降は身分や性別、年齢によって素材や色が区別されていきました。現在の韓服はフォーマルな場や名節時に着ることが一般的なため、色彩もカラフルで、光沢を持つ繊維が使われるなど華やかで優雅なものになっています。韓国では「重ね着の組み合わせ」「襟部分の白地のトンジョン（半襟）」「柔らかな曲線」が韓服の３大美として愛されています。

女性韓服：チマチョゴリ			男性韓服：パジチョゴリ
	女性の韓服は、チョゴリ（上衣）の着丈は短く、チマ（下衣）はやわらかい曲線を描いているのが特徴。昔は身分や年齢によって身につける色が決まっていましたが、現在ではもちろん好みの色を身に着けることができ、特に原色を使った派手な色使いが好まれています。			男性のものは、チョゴリが女性のものより長く、パジ（下衣）は立ったり座ったりを繰り返す住居環境を考慮してゆったりと仕立てられています。現在では男性の韓服姿は名節などを除きあまり見ることができなくなっています。

子供韓服（セクトンチョゴリ）			生活・改良韓服
	名節やトル（満一歳の誕生日）には子供達も可愛く韓服で着飾っています。子供の韓服の場合、無病息災や厄除けの意味を込めてセットンというストライプ模様（赤、黄、緑、ピンクなど）の袖をもつ韓服を着せることが好まれています。			最近では韓服を日常生活でも手軽に着られるようにアレンジした生活韓服や、チマチョゴリをモダンなパーティドレス風に仕立てた改良韓服も登場しました。中には元が韓服とは思えないような華やかな装飾を施したものもあり、新しいスタイルのウェディングドレスとしても関心が高まっています。

李氏朝鮮時代（１４世紀~２０世紀）の韓服
チョニボッ：未婚女性の韓服	ブインボッ：既婚女性の韓服		キセンボッ：妓女の外出服	トゥルマギ：防寒着

ハッチャンィ：道士や学者の韓服	シミ：儒教学者の礼服		トポ：外出着	サギュサン：男児の韓服

ミョンボッ			ファルオッ
	王の礼服			王妃が婚礼など重要な行事に着用した礼服。

ノクウォンサン：庶民の礼服	クンボッ：軍服		チャンオッ：女性の外出服	サンボッ：葬儀の韓服